レンタルサーバーを借りようとしても何を基準にして選べばいいのか迷うはずです。基本的には「金額」に目が行きがちですが、「一番安いから」という理由だけで選んでしまうと後々後悔することになるかもしれません。最初はなるべくそれぞれのレンタルサーバーの特徴を見比べましょう。レンタルサーバーを比較するときにどんな機能があるのかを知る必要があります。その機能は「CGI」や「PHP」など専門的な用語で「○」か「×」で説明される程度ですので、ここでは、それぞれの用語や機能の意味を簡単に説明しようと思います。

1.CGIとは?

「CGI」は「Common Gateway Interface」の略です。サーバーが、ブラウザ(パソコン画面など)からの要求に応じて、プログラムを起動するための仕組みです。ほとんどの掲示板やチャットなどはこの仕組みで作られています。本来、サーバの役割は保存してある文書をただ送出するだけでありましたが、CGIを使うことによって、プログラムの処理結果に基づいて動的に文書を生成し、送出することができるようになりました。「サーバーに文書を出してください」という命令の他に、「文書を作りなさい」とか「文書を検索してください」などの命令ができるようになったのです。それだけサーバー側には負担がかかるのですが、ユーザーとしてはありがたい仕組みです。

2.PHPとは?

「PHP」は「PHP :Hypertext Preprocessor」の略です。動的にWebページを生成するサーバの拡張機能の一つ。また、そこで使われる言語のこと。普通の文書は「HTML言語」というもので書かれているのですが、PHPの場合は違う言語でかかれます。レイアウトの雛形となるHTMLファイル内に、処理内容を記述したスクリプトを埋め込み、処理結果に応じて動的に文書を生成し、送出することができます。正式名称の「PHP: Hypertext Preprocessor」にもあるように、動的に生成されるページの作成に向いています。また、XML(RSS配信などに使われるファイル形式)のサポートや各種データベースとの連携に優れている点などから近年普及しつつあります。「プログラムの表記法はC言語、Java、Perlの各言語から転用したものがベースとなっているが、PHP独自のものもある。言語仕様やプログラムはオープンソースソフトウェアとして無償で入手することができます。」 と説明を加えるときりがないですが、後半の斜体部分は実際にPHPを使うときになってから勉強すればいいことだと思います。この項の太字部分が主な特徴です。これを許可しているレンタルサーバーと許可していないレンタルサーバーがあります。PHPを使うならよく確認しておきましょう。

3.SSIとは?

「SSI」は「Server Side Include」の略です。Webサーバにユーザーが接続したとき、HTML文書にサーバ側で何らかの処理を施してからユーザーに送信する技術のことです。例えばちょっとしたSSIコマンドをHTML文書内に使えば、自動で日付や時刻を挿入してくれたり、ファイル容量や最終更新日などを取り込んでくれたりします。便利な分サーバーへの負担はかかります。

4.データベース

様々な情報を整理整頓したデータの集まりを、検索・更新・削除が簡単に出来ます。一般的にはMySQL(データベースソフトのこと)というデータベースが使用できます。でも、この機能はオンラインショップを構えたりする以外は必要ないかもしれませんね。

5.アクセス制御(.htaccess)

ホームページにパスワード制限をかけたり、IPアドレスやドメイン単位でアクセス制限をかけたりする仕組みです。運営していると迷惑な来訪もありますからね。あると便利な機能です。有料レンタルの場合たいがいはついていると思います。

6.ドメインについて

まず、ドメインとは簡単に言えば、ホームページのアドレスになる基本的な部分です。このホームページでいえば「http://k-server.from.tv」の部分ですね。ドメインについては、ここで簡単に説明することができないので、各レンタルサーバーの説明をよーく読むことをオススメします。「サブドメイン」を作ることが可能なレンタルサーバーが多いですが、サブドメインのとらえ方が各会社で違うので仕組みや設定も違います。じっくり理解してから行動してください。(自分はちょっと痛い目みました…。)

7.メールの機能

メールアドレスも作れます。しかもかなりの量を。「無制限」なんてレンタルサーバーもあったり、「スパムフィルタ」といって、怪しいメールを事前に除いてくれる機能を備えているところもあります。メールについては、特にどこの会社も差はないように感じます。「スパムフィルタ」「ウイルスチェック」は有難いですけどね。

8.その他

その他にもここで紹介していない用語や機能がまだあります。「アクセスログ」「アクセス解析」などなど。レンタルサーバーを選ぶ際に最低限必要な部分だけをピックアップしました。あとは、気になる機能については各会社の説明を読んでください。

最後にこれが一番大切だと思うのですが、「自分のホームページ運営の目的に合ったレンタルサーバーを選ぶ」ことです。複雑なプログラムを使うつもりないのに、「PHP万全!」なんてサーバー選ぶ必要はないのです。それこそ「写真をたくさん掲載したいだけの目的」だったら、容量さえ確保できればいいわけですから。「金額」に惑わされることなく、しっかり選んでください。「月額\300」と「月額\600」だったら前者に目が行きがちですが、差はたかが300円ですよ。実は。タバコを吸う人だったら1ヶ月にタバコが1箱増えたと思えばいい程度です。月額の差は、それほど高い差ではないので、機能の面でよく考えましょう。